2012年4月9日月曜日

「慎重に」という罠

レッドブル、超まずい…




私は漢方の学者じゃなくて、実践して活かすことが仕事。


漢方の勉強は面白い。面白いだけに、うっかりすると実践で役に立たない理屈や理論をほじくり回すことも多い。
20代〜30代のはじめの頃は、けっこう理屈を持ちだしてああだこうだと言ってたが、師匠の教えでそれは意味がないと悟り、漢方の理論で言い争うこともやめた。
知識は多いほうが良いが、やっぱり学者じゃないのだ。


漢方の流派は色々あるが、「なんでもいいさ。治せばいいんじゃないの?」と思うようにもなった。


師匠からは、もちろん実践的理論を中心に習ってきたが、それ以上に、心構えに関する教えもたくさんいただいてきた。


私が漢方の古典の中でも、名医の医訓を調べて取り上げるのはそういった影響が強い。


たまにノートを見返しては、臨床理論にまぎれて師匠の言葉が書かれている。


「真剣にやるのはいいけど、慎重にやろうとするとミスする」


最近読み返してイテテ…と思ったのはこれだ。


慎重にミスをしないようにとやると、心はあちこちに行ってしまうが、真剣に今そこの患者さんの愁訴や経気の状態に集中したほうがはるかにミスが少ない。


慎重に時間をかけて出した答えが良いとは限らず、真剣に集中すれば、ほんの短時間で出した答えでも的を射たものであることが多い。


わからなくて悩むこともあるし、患者さんに時間をいただいて検討し直すこともあるが、それは慎重にやりすぎているのかもしれない。得られた情報から絞れるだけ絞ったらあとは集中して真剣にエイヤー!だな。


ということで、最近は新規のご相談がまた増えてきて忙しいですが、まだ今週も漢方相談の予約には若干の余裕があります。伝統漢方専門からさわ薬局の漢方相談、ご予約はお早めにどうぞ。

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